2007年8月24日金曜日

札幌聾学校で体罰 男性教諭、女児ける 校長が退職願

札幌市の道立札幌聾(ろう)学校(秋田茂校長、百九人)で七月、男性教諭(54)が小学部低学年の女子児童の足をけるなどの体罰を行ったことが二十三日、分かった。学校側は体罰を認め、道教委は近く男性教諭を処分する方針。さらに別の教諭二人による体罰があったと複数の保護者が指摘しており、秋田校長は「指導不足を反省している」と、三十一日付の退職願を道教委に提出した。  同校や複数の保護者によると、七月二十四日の放課後、数人の児童が教室で騒いでいたところ、静かにさせようとした男性教諭が女子児童一人の左足のひざ上をけり、頭を拳でたたいた。女子児童の足には五センチ大のあざができた。  この時、同校内では校長らと複数の保護者による懇談会が開かれていた。体罰の一部始終を目撃した保護者は「教諭の最初の注意が手話ではなかったから理解できなかった様子だった。体罰の直後、女子児童は足をひきずっていた」と証言。女子児童の母親は「子供はなぜ暴力を振るわれたのかが分からず、その後も男性教諭を怖がっている」と訴える。  男性教諭が体罰を認めたため、同校は二学期が始まった二十一日から、この教諭をすべての授業から外した。月内にも事故報告書を道教委に提出する。  一方、別の教諭二人が児童をたたくなどの行為をしたとして、複数の保護者が七月、二人の謝罪や担任代えを求める要望書を同校に提出した。中には、児童をたたく行為が校内で頻繁にあったと指摘する記述もある。  秋田校長は「子供の心にまで傷を負わせてしまい、保護者にも申し訳ない」とし、別の教諭二人の行為についても「調査を進めているが、保護者が抱く不信を解消することができず、責任を感じている」と話した。  道教委によると、体罰に対する懲戒処分は戒告が基本だが、意思表明を十分にできない障害児への体罰は「より深刻な事態」(道教委教職員課)として、内規で健常者よりも処分を重くすると定めている。 (北海道新聞 引用)

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